これは
6月の終わりごろの出来事。

飲み会の帰り道、
私は駅からタクシーを拾って
帰ろうとしていました。

家までは約15分くらい。

駅に待機していたタクシーに乗り込み
自宅の町名だけを伝え、
タクシーは走り出しました。

すると、、、
乗ってすぐに
運転手が話しかけてきたんです。

「今日は飲み会ですか?」
「はい、まぁ」
「いいですね~。お友だちが多くて」
「はぁ...」

数分の沈黙のあと

「ピアス、素敵ですね」
「はぁ、ありがとうございます。」

「ぶらさがりたいです」

はっ?
えっ?

おぇぇ...


き、

き、

きもいんですけどぉぉーーー!!!




と言う、
瞬時に
芽生えた気持ちを
必死に抑え...

「え?あはは。お、面白いですね~」
返し。

また数分の沈黙のあと

「(結構昔の)人気漫画のキャラの○○さんに似てるって言われませんか?」

「(めちゃくちゃ可愛い設定の子だったので)

いやぁ、全く言われないですよ」

「似てますよ~。すごく。
その漫画知ってるんですね~」


「はい、知ってますよ~」

や、やばい。
知ってるかどうかで、だいたいの世代を当てにきたんだろうか。。。

その後も
私はずっとスマホをいじってる振りをしてるのにも関わらず、
お構いなしに話しかけてくる運転手。

「僕ね、いま、婚活してるんですよ~。
でも、結婚線が手相にないから、
自分で油性ペンで書き足してるんですよ~、
ほら。」


って、
ルームライトをつけて
手を私に見せてくると言う、、、!!

こ、
こ、
こわっっっ!!!

めちゃくちゃ怖い!
この人、やっぱりヤバイ人だ!


とは、思いつつ
それを相手に察知されてしまったら、
私は山奥に連れていかれるかもしれない、
そう思って

最大限の平然を装い

「へ、へ~、
手相ってペンで書き足しても良いって
言いますもんね、、、」

と、苦肉の返し。。。


そして、信号待ちになる度に
ルームライトをつけて
こちらをチラチラ見てくる感じが、、、

(キモイ、キモすぎる!!
でも、そんな感じを微塵でも見せたら
山奥に連れてかれて、
殺される、
もう間違いない...
だ、誰か助けて...)

怖すぎて早く降りたい気持ちを抑え、
あなたのことを、警戒してる訳ではないけれどっっ、
もう話しかけてこないでくれオーラを、出すために
ひたすらスマホをいじっていました。

そして、
もしものことがあった時に
友達に
「いま、ヤバイ系のタクシー乗ってしまった。」とLINEしようか
迷ったあげく、
もしそれがバレたら
逆上して
殺される、
だから、やっぱり送れない...

そう思って
ひたすら、自宅付近に着くのを
待っていました。。。

自宅の町名まで伝えてしまったので、あまりに遠くで下ろしてもらおうとしたら、
それはそれで怪しんでいるのが
バレるだろうし、
そしたらやはり
逆上→殺害→山奥
のパターンや。。。


もう、15分が長くて長くて。

それから何か話しかけてきたような気もしますが、
怖すぎて記憶が曖昧です。

そして、
自宅の200m前くらいで停めてもらって、
お金を払うときに
タクシー会社に電話でクレーム入れるために
名前くらい見てやろうと思ったんですけど、
どうも名前が見えなくて、てか、乗り出すのも怖くて、できず。

普通にお金をはらうと
「あなたを乗せられてよかったです」
と言われ…


ここまで来て、警戒心を出すわけにもいかないので
「...ありがとうございました。」
と言って降りました。

本当は走り出したい気持ちが山々でしたが、
あくまで平然を装い、
でも、
いつもよりも遠回りして家方向に向かいました。

私は振り向きませんでしたが、
タクシーがすぐに動き出さないのを
背中で察知していました。
これは、
恐怖の何者でもありませんでした。。。

でも、どれくらい経ったか分かりませんが、
発車する音が聞こえて、
ほんの少しほっとしました。

でも、帰るまでは気が抜けません。
もしかしたら、
尾行されるかもしれない。
だから、
家の鍵をあける瞬間まで
本当に
生きた心地がしませんでした。。。


次の日、あまりに恐怖を感じたので、
タクシー会社にクレームを入れようか
迷いました。
でも、
もしそれが原因でクビになったりしたら、
私を降ろした場所から
ローラー作戦で私の家を見つけるかもしれない。。。
それくらいの粘着質のある感じがしたので、
それもしませんでした。


本当に久々に
怖すぎました。。。